大量のものを目の前に作業をしていると、私たち片付けのプロでもだんだんその場の状況に引きずられてしまうことがあります。
目の前にある大量のものをさばくことだけに意識がいってしまう状態です。
うまく進んでいるときや『片付けハイ』になっているときほど要注意。状況に応じてお客様に声掛けをしたり、あえていったん作業の手を止めて考える時間をつくったり、作業が独り歩きしないように気を配ります。
物を減らすこと、物を捨てることはあくまでも手段。なぜ「片付けたい」と思ったのか。目的を達成するために片付けます。
何も物が置いていない部屋にしたいのは何のため?
掃除を楽にしたいから? じゃあ、掃除を楽にしたいのは何のため?自分のための時間が欲しいから?
物を捨てることが片付けのゴールではないんです。ゴールはその先。
だから、私たち片付けのプロは、お客様がゴールを見失っていないか、常に気を配ります。
物と向き合う時間が長くなればなるほど視野が狭くなっていきます。視野が狭くなってゴールが見えていないようなら、「そこ、ゴールじゃないですよ」「ゴールはこっちのほうですよ」と軌道修正。
お客様が自分の足でゴールにたどり着けるようサポートするのが、私たちの役割。ときには、ゴールからそれてしまったお客さまには、「じゃ、あそこまで私たちが自転車をこいで戻りますから、後ろに乗ってください!」みたいなショートカットはあるかもしれないけれど(笑)
もし、物を捨てても不満が解消されないなら、ゴールにたどり着いていないか、それともそもそもゴールが違っていたか。
だからこそ、片付け中にときどき思い出してほしいのが、「片付いたら、あなたは家でどう過ごしたいですか?」。
物を捨てて、すっきり片付いたあと、本当はどうしたかったの?
ゴールを自分で決められる人、ゴールを自分で目指せる人は一人でも大丈夫。でもそうでない人はご相談くださいね。ゴールまでサポートします。