『暮らしの最適化』。
私たちライフオーガナイザーは『最適化』という言葉を好んで使っている人が比較的多いのですが、最近ではライフオーガナイザー以外でも『暮らし』と『最適化』を結び付ける発信をよく見かけるようになりました。
先日来た無印のメルマガにも『最適化』のワードが。
自宅を最適化する——なんかいい響きですよね。
最適化って今の時代にマッチした言葉だと、個人的には思うんですよ。
今回は「暮らしを最適化するってどういうこと?」を勝手に解説したいと思います。
(以下はあくまでも個人的な見解です。あしからず)
最適化のイメージはデフラグ
(一定年齢以上にしかわからないたとえで申し訳ないのですが)デフラグとはパソコンのハードディスク中のデータの断片化(散らかり)を整えるツール。
断片化とは「まとめてしまう場所がないから、バラバラでもいいからとりあえず空いてる場所にいれちゃえ!」な状態。これが進むとパソコンのパフォーマンスが落ちます。
家の中もいっしょですね^^;
デフラグを立ち上げると、無数の四角でハードディスクの中身を可視化します。起動中は四角がちかちか点滅し、最初はあちこちに散らばっていた断片化したデータが、処理が進むにつれてだんだん整っていきます。
その様子をながめるのが好きだった方は同世代ならきっといるはず!
ネットで調べたら愛好家?向けに昔のデフラグ実行してる動画がUPされていたので、興味ある人はググってみてください(笑)
ある条件の中で最も適した状態にすること
暮らしに対して『最適化』というワードを使う際、よりよい暮らしをイメージする人は少なくないのではないでしょうか。
確かにそれも一理あるのですが私のイメージはちょっと違います。
最適化とは、ある条件下で最も適した状態になる組み合わせにすること。
ポイントはある条件下です。
例に挙げたデフラグは、実行してもハードディスクの物理的な容量が増えるわけじゃありません。何回デフラグしたところで容量は変わりません。
ディスクの容量などスペックが決まっている中で、最大のパフォーマンスが発揮できる状態に調整することがディスクの最適化です。
『暮らしの最適化』も同じで、家や持ち物や人などの諸々の条件が決まっている中で、とある目的を達成するにはどうすればいいかを考えます。
最適な方法を決めるには『目的』がいる
質問です。
先生「遠足のおやつは500円までです」
Aさんが選んだのは、安いチョコいっぱい
Bさんが選んだのは、高いチョコ1粒どっちがおやつの選び方として最適でしょうか?
答えは『どっちも』。
たくさん持っていきたいAさんは500円でできるだけたくさんのお菓子を選んだ。
どうせなら普段買わないような高級チョコが食べたいBさんはできるだけ500円に近い値段のお菓子を選んだ。
二人とも500円以内という条件の中で、自分の欲求を最大限に満たすための選び方をしています。
それぞれ『自分にとっては』最適な選び方なのです。
暮らしを最適化するにも目的が必要です。
ただしそれは自分で決めないといけません。
たくさんしまいたい?
家事にかかる時間を減らしたい?
目的によってどんなことをやればいいのか、その構成が決まります。
最適は『一番良い状態』とは(ちょっと)違う
アレコレ書きましたが、結局何がいいたいかというと、
最適解は『条件』と『目的』によって違ってくる
ことと、
最適解だと思っていたものも『条件』や『目的』が変わると最適解じゃなくなる
こと。
『最適』とはその時点でのベストです。どんな条件下でも絶対にベストなのは『最高』です。
さっきのお菓子500円以内の話も500円のときはベストな選び方だったけれど、1000円以内だったら選んだ結果は変わってくるでしょ?
「そんなの当たり前じゃん!」って言われそうですけど、こと片付けになると「どんな時でも当てはまる絶対的なベスト」にしばられがちになっちゃうんですよね。
これ、我々含む発信側のせいもあるわけですけど。
完璧な答えを探しつづけて、いつまでたっても答えにたどり着けなかったりしてませんか?
以上、【勝手に解説シリーズ】でした!
いろいろ好き勝手に書きましたが、以前チャリティイベントにて最適化をテーマに登壇したときに、最適化を専門としている研究者の知人にヒントとなる考えを教えてもらっての見解なので、そんなに的外れなことは書いてないはず……
もし、暮らしの最適化についてもうちょっと学びたいと思った方は、ライフオーガナイザー2級講座を受けにきてくださいね(宣伝)