【片づけの仕事で世の中の人が誤解していること】3)家事動線をよくすればストレスがなくなるという誤解

【片づけの仕事で世の中の人が誤解していること】シリーズ。

1つ目は『お金払うくらいなら自分でやったほうがいいという誤解』、2つ目は『散らかっている状態=リバウンド』という誤解』でした。

3回目の今回は『家事動線』についての誤解です。

実はこのテーマ、それこそ何年も前からずーーっと温めていたネタで、「確かにそうなんだけどさ、でもそれってどうなの??」という動線についての思いを、いつか書こう書こうと思ってました(笑)

ただ、今回の話は、「片づけの仕事に対する誤解」からは若干それている内容かもしれません。ですが、片づけをプロに依頼する方にはぜひ考えてほしいことでもあるので、あえてこのシリーズに組み込んでみました。

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『家事動線が悪い』はキラーワードのひとつ

住まいに関する仕事をしている人にとってはおなじみの「家事動線」というワード。

家事動線とは家事をするときに人が移動する経路を線で表したもので、簡単にいうとこの線が短ければ短いほど作業が楽になります。

たから、片づけの仕組みを見直すときに動線は重要なポイントのひとつ。家事って毎日のことですから、長すぎたり複雑すぎる動線は確かに見直すべきです。

実際、片づけのプロに「今の状態では動線が悪いので、見直しをした方がいいですよ」なんて言われたら、「良い動線にしてほしい!」と思いませんか?

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「良い動線」にひそむ落とし穴

そんな家事動線神話?に、あえて警鐘を鳴らしたい(大げさ)と思っています。

それは、

家事動線が良くなればストレスが解消されるのか?

ということ。

いや、本当にストレスの原因が家事動線によるものなら、もちろん解消されるんですよ。でも・・・

動線が良くなるとどうなるか?

最初に書いた通り、動線って人が移動する経路を線で表したものです。動線が良くなると作業が楽になります。

って、さらっと読み飛ばしがちなところですが、ここ大事。そもそも、の作業が楽になるのでしょうか?

家事をやる人の作業ですよね。たいていの場合は、お母さんでしょうか。

一人で作業が完結できてしまう可能性

『良い動線』とうたわれている間取りの中には、お母さんがキッチンに立っていることが前提なものがあります。

お母さんがキッチンに立ちながら、ついでにあれやこれやの家事をするのに移動が楽になるよう考えられている動線ですね。確かにお母さん一人がすべての家事をやるならもってこいの間取りかもしれません。

でも、お母さん一人で家事を楽にこなせるようになったら、ますますお母さん以外の人が家事をやらなくなるんじゃない?それってホントに望んでる状態なのかな?

動線が良くなったら、人によっては「むしろ自分ばっかり…」な状態になってしまって、かえってストレスが増えるじゃないか?と懸念しております。

みなさんはどう思われますか?

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暮らしは人が作る

私の持論は『多少の不便はコミュニケーションを生む』なので、家の中を整えすぎて便利になりすぎてしまうと、かえって理想の状態から遠ざかってしまうのではないか?と思うんです。

片づかない原因はたいていの場合、ひとつではありません。モノが多い・収納スペースが少ないといった、目に見えやすい「モノ」「場所」が原因なこともありますが、そこだけに注目していると、「人」の原因を見落としがちです。

どんなふうに暮らしたいのか?は「人」がベースです。

片づけってどうしても「モノ」と「場所」の関係性にばかり目が行きがちですが、一番大事なのはそのモノを使う「人」であり、その場所を使う「人」です。

片づけのプロは「どんなふうに暮らしたいか?」を引き出しながら仕組みづくりをサポートすることを仕事としています。片づけに困っている方はぜひご相談くださいね。

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おわりに

以上、【片づけの仕事で世の中の人が誤解していること】シリーズでした。

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とりあえず今回で最終回ですが、「誤解してるな~」と思うネタはきっとそのうちまた出てくると思うので(笑)、その時はまたシリーズ化したいと思います。

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