先日のつまみぐいゼミでもそうだったんですが、利き脳と片付けの関係でよく聞かれる質問があります。それは、
「家族で利き脳が違う場合はどうすればよいですか?」
ということ。
今回は、3つの解決策をご紹介します。
解決法その1. 片付けの目的を考える
まず、解決法のひとつめは「なんのために片付けをするのか?」。
たとえばお子さんがいるご家庭で、「ちょっとした食器は自分で出してほしい」と思っていて、そのためにキッチンの見直しをするならお子さんのやりやすさが最優先。「夫がもっと家事をやりやすくなるようにしたい」のならご主人優先。
目的によって、もっとも優先すべき人の脳のクセに合わせていきます。
解決法その2. 片付けがいちばん苦手な人に合わせる
解決法のふたつめは「いちばん苦手な人に合わせる」です。
私、子供の頃走るのが遅かったんですが、たとえば小学校のときにクラスで1番足の速い人と一緒に走る事になってその人から「頑張って私に合わせてね」と言われたとして、それってどう頑張ってもムリです。もし「一緒にゴールする」が目的なら、遅い人が速い人に合わせるよりも速い人が遅い人に合わせたほうが現実的。
たとえば家族みんなで使う場所を片付けるときに「小さいお子さんでもできるやり方にする」方法は、この考え方から来ています。
解決法その3. 両方の認知のクセを取り入れる
収納ケースの中に何が入っているかがわかるようにラベルを付ける。収納界隈ではこれを「ラベリング」と呼びますが、ラベリングするときに2種類以上の情報を盛り込むようにします。
具体的には文字だけでなく「文字+色」といった具合です。例えば、東京メトロの丸ノ内線のカラーは赤ですが、公共の場にあるサインは色や文字を組み合わせたものが多いですよね。
文字認識が優位な人は文字を見ればわかるし、色認識が優位な人は色を見て判断することができます。両方の認知のクセを収納の仕組みに取り入れることで、どんな人でも探しやすくなるようにします。
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「利き脳」というと胡散臭さを感じる方もいると思いますが、私が伝えたいのは人によって脳のクセ(認知の仕方や表現・行動の仕方)に違いがあること。
自分がどんなことが得意でどんなことが苦手かを知って、それを片付けの仕組みに取り入れるだけでも、ものの探しやすさに違いがありますよ!
片付けと脳のクセをもっと学びたいと思った方は、こちらの本もオススメです。